関西高級ホテルでブランド牛の鉄板焼き店が増加|詳細と理由を解説
関西の高級ホテルでブランド牛を扱う鉄板焼きレストランが増えています。
ブランド牛の鉄板焼きなので高級なのは間違いないですが、いろいろある高級料理のなかでなぜ鉄板焼きが増えているのでしょう?
このページではその詳細と背景について解説していきます。
まずはニュースの詳細から見ていきましょう。
関西高級ホテルに鉄板焼きレストランが相次いでオープン!
2018年後半に関西の高級ホテルでレストランの改装や新規オープンが相次ぎました。
いずれもブランド牛を扱う鉄板焼きレストランです。
2018年8月にはヒルトン大阪では中国料理店を閉店し、鉄板焼き「傳火(てんか)」をはじめ4店舗がオープン。
次いで11月には2つのホテルで鉄板焼きレストランが開店しています。
セントレジスホテル大阪には豊臣秀吉と千利休をイメージした、和城(わじょう)−WAJO−がオープンしすでに訪日観光客の利用が増えるなど結果が出ています。
またコンラッド大阪では
- 鉄板焼きレストラン「蔵」で食事
- バーラウンジでデザートとともにライブ音楽を楽しむ
という鉄板焼きを軸にした新しいコースの提供がはじまっています。
人気の鉄板焼きを入り口にして、ホテル内のいろいろなお店を巡ってもらい、リピーターの獲得につなげる狙いがあるようです。
そして年末の12月、ラ・スイート神戸ハーバーランドに朝食から鉄板焼きを楽しめるプランが追加されました。
土曜宿泊かつ4組限定ながら、鉄板焼きを全面に押し出したプランが販売されることからも、鉄板焼きに高い需要があることが分かります。
では、なぜ高級ホテルに鉄板焼きレストランが増えてきているのでしょうか。
以下ではその点を掘り下げて解説していきます。
なぜ高級ホテルに鉄板焼きレストランが増えているのか
まず既存の高級ホテルでレストランの改装・新規オープンが続いている原因から見てみましょう。
ここ数年で訪日外国人観光客は急増しており、それに合わせて宿泊機能に特化したホテルが増加しています。
宿泊機能に特化したホテルというのは、東横インやアパホテルのようなホテルのことですが、高級ホテルと比べると安価に宿泊できるため人気を集めています。
一方で高級ホテルには、内部にレストランやバーなどを持つなどサービス面で強みがあります。
価格面で勝負が難しい以上は、その強みを活かす形で宿泊に特化したホテルと差別化を行っていかなければなりません。
そのような背景もあって、高級ホテルのレストラン改装・新規オープンが続いているようです。
さて、それではなぜ鉄板焼きレストランなのでしょうか。
鉄板焼きレストランのオープンが多い理由
高級ホテルのレストランに鉄板焼きが増えているのには、大きく3つの要因があります。
1つ目は、ブランド牛が訪日客に人気があること。
神戸ビーフをはじめ最近では日本産ブランド牛の知名度が上がってきており、なかにはブランド牛を食べに日本を訪れる観光客もいるほどです。
加えてブランド牛は全国で250種以上も存在していることから訴求がしやすいのもあります。
2つ目は鉄板焼きならではの調理方法。
カウンターの鉄板を使いお客さんの目の前で調理するわけですが、職人技はやはり近くで見ると息を呑むものがありますし、外国人でなくても楽しみながら食事ができます。
3つ目は、中国料理レストランが減少していること。
フカヒレといえば、中国料理でおなじみのサメから取れる高級食材ですが、近年乱獲されていることが環境問題として取り沙汰されています。
特に海外ではこういった問題にデリケートなところがあるため、中国料理の扱いが難しくなりその穴を埋めるため相対的に鉄板焼きの需要が高まっているという見方もあります。
これら3つの要因が重なり、鉄板焼きの取り扱いをはじめるホテルが増えてきています。
外国人観光客はホントに鉄板焼きが好き?
ここまで高級ホテルのレストランに鉄板焼きが増えている理由を中心に解説してきました。
でも実際のところ、外国人はホントにレストラン選びで鉄板焼きに選ぶのでしょうか。
疑問に思って調べてみると、以下のような記事を見つけました。
訪日外国人客が選んだ! 2018年上半期 日本のレストラン予約ランキングトップ20
ご覧になっていただければ分かる通り、寿司や焼き肉など人気ジャンルのお店が並ぶ中、大阪の宮崎牛鉄板焼ステーキみやざき館が1位を獲得しています。
また紹介されている20位までのランキング中、3つ鉄板焼きがランクインしていることからも外国人観光客がレストランを選ぶ際の選択肢として鉄板焼きが大きな存在感を持っていることが分かります。
高級ホテルの鉄板焼きレストランの価格
高級ホテルに入っているお店で、ブランド牛を扱っているくらいなのでお高いことはなんとなく想像が付きますが、一体どれくらいの価格で食べることができるのでしょうか。
ここでは上記で触れた3つのホテルに入っている鉄板焼きレストランのうち、ブランド牛のステーキが入ったコースの価格を見てみようと思います。
店名 | 価格 | 備考 | |
---|---|---|---|
ヒルトン大阪 | 傳火(てんか) |
鉄板焼ランチ:11,000円 |
ランチ・ディナーに共通してオリーブ牛のステーキが入っているのが特徴。 |
コンラッド大阪 | 蔵 | 天満月:27,000円 | 神戸牛コールドビーフと神戸牛リエット、神戸牛の食べ比べなど神戸牛を中心としたコース。 |
ラ・スイート神戸ハーバーランド | 心 |
神戸牛コース:20,000円 |
神戸牛のステーキや食べ比べをできるのが特徴のコース。 |
ランチでも1万円以上、ディナーの一番高いコースだと3万円近くしますね。
やっぱり高い!と感じる方、以外とそうでもなないと感じる方、人それぞれかと思いますが、個人的にはたまの贅沢にならアリかな、と思いました。
特に今や海外でもピカイチの知名度がある神戸牛。
一度は現地で本場のものを食べてみたいので、ボーナスが出たら遠征をして高級神戸ディナー〜極〜を試してみたいです!
まとめ
このページでは、関西の高級ホテルのレストランに鉄板焼きが増えていること、そしてその理由や実態などを解説してきました。
訪日する外国人観光客の数はここ5年で大きく伸び、10年前と比べると約3.6倍にもなっています。
また東京オリンピックや大阪万博なども控えており、今後もますます増えていくことが予想されています。
今回は関西での事例の紹介でしたが、ブランド牛が全国に存在することから別の地域で鉄板焼きレストランが増えていくことも十分ありえる話しです。
観光業、そして畜産業にとっても大きなチャンスですので、この流れに乗り遅れることなくさらなる飛躍に期待したいものです。