第2回和牛甲子園で飛騨高山高が連覇!詳細や生徒の声を紹介します
東京食肉市場で2019年1月17、18日に第2回和牛甲子園が開催されました。
日本全国に存在する300ほどの農業高校のうち23校が参加し、28頭の和牛が出品されました。
結果は昨年に続き岐阜県立飛騨高山高校が総合優勝。
雌牛は最上級のA5等級に格付けさたものの枝肉評価部門は優秀賞でしたが、取組評価部門ではJGAP※取得への取り組みや、飼料を変えることによる牛の変化などを観察したことなど取組評価部門での評価とあわせて総合で最優秀賞となりました。
なお飛騨高山高校の和牛は1kgあたり3,505円で競り落とされました。
このページでは
- 岐阜県立飛騨高山高校はどんな学校なのか
- そもそも和牛甲子園とはなんなのか
- 和牛甲子園に出場した高校生の声
などについて詳しく解説していきます。
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優勝校「岐阜県立飛騨高山高校」はどんな学校?
岐阜県高山市にある大正6年創立の県下最大級の高等学校。
校舎は岡本キャンパスと山田校舎の2つあり全日制はもちろん、定時制、通信制も併設されており、全日制には普通科、農業科、商業科、生活産業科を持っています。
平成29年4月の段階では、全校生徒合わせて909名が在籍しており、うち約60%女生徒、普通科のある岡本キャンパスの在校生は全体の64%となっております。
校訓は快活・友愛・創造。
一般教養だけでなく、専門的知識・技術を身につけさせることで、創造性と心の豊かさを併せ持った生徒の育成に取り組んでおり、これにより社会貢献、地域の発展に寄与できる人材育成を目指しています。
また部活動も活発に行われていて、2017年には動物研究部が、第4回岐阜県肉用牛協会青年部会の天下一共進会で最優秀賞、さらに第11回全国和牛能力共進会の復興特別出品区高校の部でも最優秀賞を受賞しています。
では、そんな岐阜県立飛騨高山高校が2連覇を達成した和牛甲子園とはどういった大会なのでしょうか。
そもそも和牛甲子園とは?
和牛甲子園は2019年で2回目と、はじまったばかりの品評会ですが、
第1回和牛甲子園 | 第2回和牛甲子園 | |
---|---|---|
参加校 | 15校 | 23校 |
出品頭数 | 21頭 | 28頭 |
と順調に参加校、出品される和牛の頭数は増えています。
品評会では参加する高校の生徒が育てた和牛の肉質や飼育の取り組みの発表が評価されます。
第一回では、出品された21頭の和牛のうち約90%が4等級、5等級の肉質に格付けされ、学生ながらその技術はプロからも高い評価を受けています。
和牛甲子園の目的は
- 大会という目標に向かって、モチベーション高く畜産農家を目指して欲しい
- 畜産を志すライバルと交流することでモチベーションと技術を高めていって欲しい
と、大きく2つあります。
実際に生徒は和牛甲子園で結果を残すため、
- 牛によって異なる育て方
- 牛の健康や衛生状態の管理
- ビタミンの摂取量を制限し、適度な霜降りを入れる
- 牛の食欲を促す
- ブラッシングで血行を良くする
- 獣医師に助けを借りる
など、和牛の育成でさまざまな工夫や苦労を重ねています。
これにより生徒は主体的に活動するようになり、学校の授業では得られない経験や知識を身につけているようです。
それでは、実際に和牛甲子園に参加した生徒はどのような感想を持っているのでしょうか。
調べてみたところ、ツイッターへの投稿を確認できましたので一部を紹介します。
JA全農(全国農業協同組合連合会)とは?
農畜産物の販売や生産資材の供給など経済事業を行う組織。経済事業を通じてJAの事業をサポートし、JA組合員の農業振興、経済的・社会的地位向上に寄与することを目的に活動しています。
和牛甲子園に参加した生徒の感想
岐阜県立飛騨高山高校は、取り組み発表 優秀賞、枝肉評価部門 優秀賞、そして総合部門 最優秀賞を獲得することができました!
— Rika (@Rika0103__) 2019年1月18日
今回の和牛甲子園を通して、他県の学校の取り組みや枝肉を見ることができ、また他県の高校生との交流をすることができ、とてもいい経験をすることができました。 pic.twitter.com/Q49AJcmbHG
2日間の和牛甲子園がついに終わりました〜
— めぃぷる??【109luv】もんたですよ (@kouyou20001002) 2019年1月18日
結果は残せなかったけど、来年以降に向けての改善点!課題が見つかったと思う。後輩達に引き継いで、来年も頑張って欲しい。
自分の進路には全然関係ないことではあるけど、すごく貴重な体験ができてよかった! pic.twitter.com/3sKCc7M8IL
今日の和牛甲子園で、全農の方とたくさんお話ができてよかった!4月から頑張ります??
— も え ?? (@moeeee_2074) 2019年1月17日
優勝校の飛騨高山高の生徒を始め、残念ながら力及ばなかった高校の生徒が感想を寄せています。
アマチュアの品評会ですが、参加する以上入賞を目指すことは大切だと思います。
でもそれ以上に、他校の出品した和牛、品評されることで見えてくること、また人との交流を通して得られる刺激など、参加することで得られるものは非常に多いようです。
こうして生の声を見てみると、まさに和牛甲子園は企画された目的通り生徒に良い影響を与えていることが分かりますね!
まとめ
ここまで第2回和牛甲子園の結果と、和牛甲子園の詳細について解説してきました。
2018年12月にいよいよTPPが発行され、これにより牛肉にかかる関税は減り、カナダ産、ニュージーランド産、オーストラリア産など海外の牛肉の輸入量が増えていくことが予想されます。
そうなれば当然国内の畜産業は少なからず影響を受けることが考えられます。
和牛甲子園は2018年にはじめて開催され、まだ2回目と歴史はまだまだできたばかりの大会です。
しかし海外産の牛肉とは差別化された高品質な和牛生産を担う畜産農家を育てていくためにも、今後も3回、4回と和牛甲子園が続いていくことを願います。
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